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<2016年度>

前年度以降の校長室より

育つ

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生きるとは大きくなること。おじいさんになるまで心と力を蓄えて。大きくなることです。

 「課題探求型」の学習が大学入試と矛盾しないことが理解された京都堀川高校。教職員のがんばり次第で変われる事を証明しました。生徒は「探求基礎」で、学び方を学び、楽しいと思えるようになり、学びがおもしろいという事に気付きました。先生は、本物になろうと子どもと一緒に努力し続けるべきでしょう。 学ぶとはこういう姿勢を見せることです。「課題探求型学習」の基礎は知識。知識が無いとテーマが漠然とし、仮説も立てられないのです。

 失敗から学ぶ。お祭りのお神輿は、何故こわれたのか。かつて幼稚園との夏祭りで担ぎ出した御神輿が途中で壊れ始めて担ぎにくくなった事があります。なぜ壊れたのだろうと考える機会になりました。作る段階ですでに不安がありました。でも担ぎ出したのです。担ぎ棒の竹のバランスに不安がありました。このことに気づきながらの船出をしたのです。不安がないように設計の段階で、手を加え、手抜きをしてはいけなかったのです。この失敗はまさに良いチャンスでした。この次につながることを願っていました。

 七沢希望の丘初等学校の「希望」の授業は、縦割りグループで創作に取り組んでいます。今回のことで上級生がこの次に生かすことができれば、下級生は学びのチャンスに恵まれます。少人数で取り組むと人任せにできない、自分のこととしてフィードバックすることが求められます。そこには、少人数だからこその環境があります。人任せにできないという、常に自分の問題として正面から向かい合わないとならないのです。感性を磨くには、非日常の中で本物に触れる事ではなく、日常で本物に触れることが大切なのではないでしょうか。気づきの感性の基礎はこのような環境で育つと考えています。

2016/04/13
島根 照夫